ONIGAWARA

サティフォ(ONIGAWARA) ヒトリエのシノダをゲストボーカルに迎えたソロシングルをリリース

2023年3月4日(月)配信&ライブ会場限定リリース

「like a movie star (feat.シノダ)」

Songwriting:サティフォ
Arrangement & Programming:Kohei Shimizu

Vocal:サティフォ
Vocal&guitar:シノダ(ヒトリエ)
Chorus:水槽

Vocal rec,mix,mastering by bisshi

Vocal rec,mix,mastering at Soft Bias

Illust:しおひがり

■配信サイト:https://linkco.re/dtceDNE6

■サティフォ(ONIGAWARA)コメント

今年もサティフォの日がやってきましたー!毎年恒例ソロシングルを作ろうと思って今回は20年来のお友達シノダくんに声をかけて制作を始めました。自分の弾き語りを元にアレンジの康平くんがキラキラした世界を作ってくれて、そこに水槽さんのコーラスが更に彩りを与えてくれました!シノダくんと俺のツインボーカルも新鮮でとても気に入ってます!みんな聴いてね〜!!

■シノダ(ヒトリエ)コメント

竹内サティフォから直々にオファーを頂き、
竹内サティフォの書いた曲で、
竹内サティフォとデュエットすることになった。

これは大変なことである。

それに伴い何かしらのコメントが欲しいとのことで、折角の機会なので竹内サティフォという人間に対する俺の感情を文章としてア ーカイブすることで、これがいかに俺にとって大変なことであるかを皆んなにわかって頂こうと思う。

さて、何から話したものか。
俺が竹内サティフォという人間を初めて認識したのは2005年、クラブロックンロールという名古屋のとても小さなライブハウスだった。
当時俺がギターを務めていたJONNYというバンドの初の自主企画に出てもらった竹内電気というバンドでギターを弾く彼の、ストラトキャスターを持つその姿からプレイからサウンドから何から何までもが美しく洗練されていて、 到底追いつけるような気がしなかった当時の俺はそこで初めていちバンドマンとしての徹底的な敗北を味わい、たちまちに気がおかしくなり、
新譜を聴く、スゴい、カッコいい、俺もこうなりたい、なり方がわからない、苦しい、ライブを観る、やっぱりカッコいい、 俺はこうなれない、苦しい、と二転も三転もする嫉妬心が「何故俺は竹内サティフォじゃないのだろう」という錯綜した妄執にトランスフォームするほどに、俺は竹内サティフォに憧れていたし、何かもう正直会うのも怖かった気がする。怯えてたと思う。 竹内電気は凄いスピードで人気者になって行った。実際はどうだったかわからんが、キャパ100のライブハウスからはそう見えていた。

2013年に竹内電気はボーカルの脱退によって解散を発表した。その解散ライブは竹内サティフォがギターボーカルを務め、2daysで竹内電気の曲をほとんど全部やる、という壮絶な内容だった。俺はそれを友達と観に行った。 竹内サティフォの歌声はその時初めて聴いたが彼はまるで当たり前のように綺麗な声をしていて、最早いちいち驚くのも馬鹿らしくなったのを覚えている。
俺にとって竹内サティフォが、才能の象徴になった瞬間だ。
もしかしたら凄く努力してたのかもしれんが、
キャパ100のライブハウスで歌っていた俺からはそう見えていた。

丁度近い時期に俺はヒトリエというバンドに加入し、
そこから2019年、ギターボーカルでありリーダーであるwowakaが逝去するまで、
俺はギタリストだった。
超ギタリストだった。
wowakaの追悼会をその年の6月1日に新木場COASTで行い、
ヒトリエとして3人で演奏した時、俺はギターボーカルを務めた。
そこに至るまでには様々なファクターが複雑に絡んで来るわけだが、
そのひとつとして「竹内電気の解散ライブ」は俺の中で大きかった。
俺にとっての才能の象徴である竹内サティフォが出来たギターボーカルを俺が出来ないというのは才能で敗北したことに他ならず、俺はこれ以上竹内サティフォに敗北したくないというこれまた錯綜した感情があの時の俺を駆り立てた。
言い方を変えれば、そうとでも思わないと、歌える気がしなかった。
何故なら俺は歌うことなんてとっくの昔に諦めて居たから。

そういう風に、竹内サティフォという人間に、
本人の預かり知らないところで正気を奪われながら音楽をずっとやり続け、現在に至る。

そんな、そんな竹内サティフォから直々にオファーを頂き、竹内サティフォの書いた曲で、
竹内サティフォとデュエットすることになった。

これは大変なことである。
想定していない未来には相変わらずどう接していいかわからない。
でも、断る理由なんかあるわけがない。

レコーディングスタジオにふたり共一切の楽器を持たずに入り、
この曲のこの部分ってどうなってるのとか、今のテイク良かったねーとか、
この歌い回しとこの歌い回しどっちが良いかなーとか、
ネトフリの幽白どうだったみたいな会話を和やかに交わながら自然にボーカルRECが進行していく中、彼のディスコグラフィに俺の名前が刻まれるんだなと思うと途端にキャパ100のライブハウスのように狭苦しい感情に身を焼かれ続けていたあの日々から随分と遠くまで歩いて来たような、もはや振り返っても何があったかわからないほどに遠いところに自分が今居るような気持ちになって、そういや何で俺たち歌っているんだろうねとか、俺たちいつまで音楽やってるんだろうねとか、この先何がどうなるかわからないけど俺たちいつまでも音楽やってるんだろうねとか色々な言葉が頭の奥底からシャボン玉のように浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返すので頭がぼんやりとしてくるけど視線の先にはマイクに向かって爽やかな歌声でテイクを重ねる竹内サティフォの背中があって、背が高くスタイルが良くてやっぱこのひとかっこいいよなーと思ってしまうのであった。

ブッキングはこちらまでお願い致します。
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